若返り治療のカウンセリングでの3大お悩みは、
たるみ、しみ、しわ
ですが、中でも大人気(?)なのは
たるみ
です。
たるみが気にならない、なんて方はいないんじゃないかと思うぐらい、ある程度の年齢になればほぼ誰でも(ある程度の年齢じゃない方まで)、たるみを気にしているようです。
客観的に見ると、
という方から、
という方まで様々です。
たるみに対する世の中の女性の意識が若干過剰になっているような気もしますが・・・
ひと昔(大昔)では、たるみ治療と言えば、切って引き上げる、という方法しかなかったわけですが、現在では糸による切らないリフトアップが完全に主流になってきており、さらにHIFUなどの照射系治療、お顔の解剖に基づいたヒアルロン酸によるリフトアップまで、たるみ治療の選択肢が増えています。
選択肢が増えて敷居が下がってきて、たるみ治療を受けられる方が増えてきたため、より意識されるようになっているのでしょう。
ただそうなると、
という、まさに現代ならではのお決まりの悩みが出てきます。
「キャッシュレス決済と言われても、たくさんありすぎて何がなんだかわからない」というのと近い感覚です。
ですので、まずはたるみについての正しい知識をつけてみましょう。
たるみの3要素
たるみにはいくつかのポイントがあります
それらをすべて盛り込んだのがこれです
アラガン社のHPから拝借したこの衝撃的な画像!
老化するとこうなってくるよというのを実にわかりやすく示しています
この画像の中に、たるみのエッセンスが含まれています。
それは・・・
詳しく見ていきましょう
ハリの低下
いわゆる弾力がなくなり、小じわの原因となります。細かいしわができやすくなります。
眉間や額、目尻などの表情じわも、お肌のハリが低下することによって目立つようになってくるのです。
こういうのは、厳密に言うとたるみではなくしわなのでしょうが、小さいたるみです。
小さいたるみがやがて大きいたるみへと進んでいくのです。
というのは、こういうハリの低下から始まっていることが多いです。
よく行われる治療
お顔全体を超音波で引き締めるウルトラセルQプラスが、ハリの改善、引き締めに効果的です。その他、水光注射やフォトフェイシャル、YAGレーザーなどもハリの改善には有効です。部分的なハリの改善にはヒアルロン酸やボトックスや、糸によるスマートミニリフトがよく使われます。
ボリューム低下
ヒアルロン酸治療のコーナーでも説明しましたが、皮下脂肪や骨は、加齢とともに減少してきます。
皮膚表面ではなくもっと奥の方で起こっていることなので、ご自身では意外と気づきにくいことが多いですが、このボリュームの低下というのは老化、たるみにとっては結構重要な要素です。
というのは、実はボリュームの低下が原因だったりします。
いわゆるコケてくるという状態になった時には、このボリューム低下が既にそこそこ進行していることも多いです。
よく行われる治療
ボリュームを補うためには、ヒアルロン酸や脂肪注入のような、注入治療がやはり効果的です。
下垂
その名の通り、もともと上にあったものが、支えが弱くなり重力に負けて下の方に移動してきます。
比較的ご自身で気になりやすいポイントでしょう。
よく行われる治療
下に降りてきているものを、元の位置を目指して上に引っ張ることができれば最高です。
糸のリフト(アクトレスリフト)が効果がわかりやすく、人気も高いです(値段も高いです・・・)
ただ、ヒアルロン酸でもリフトアップ効果を出すことは可能です。ボリュームを補いつつリフトアップ効果もあるので、一つで二役です。
たるむとどう見えるのか
上に適度なボリュームがあり、下はスッキリしている、ハートのような形をしている輪郭が理想とよく言われます。
そして、たるみ(老化)が起こると、このハート型から遠ざかる方向へ輪郭が変化していきます。
どうでしょうこの見事な変化
ハート型から、四角(ホームベース型)へ形が変わっていってますね
さらに、もともと痩せ気味の方は・・・
主に上顔面の凹み(ボリュームの低下)が目立つようになる
痩せ気味の方
もともとふっくら気味の方は・・・
凹みというより、下垂(あご下、フェイスラインなど)が目立つようになる
ふっくら気味の方
画像編集で若干大げさに変化させていますが、いずれにしても、きれいなハートの形が崩れていきます。
そして、ハリの低下、ボリュームの低下、下垂はどれか一つだけが起こってくるものではなく、連動して同時に起こってきます。
ですので、3つのうちの1つだけに注目するのではなく、3つ全てのバランスを見る必要があります。
当院でのたるみ治療
当院で行っている施術のうち、たるみに対して効果的なものはウルトラセルQプラス、ヒアルロン酸、糸のリフトがあります。
たるみと言えば、「糸で引っぱらないと無理ですよね?」とおっしゃる方が最近多いですが、たるみ治療は決して糸だけではありません。
それぞれの特徴を上げてみましょう。
ウルトラセルQプラス
ダウンタイムのない、超人気施術です。受けた後の効果の実感がしやすく、非常に満足度の高い治療です。
特徴
お顔全体の引き締め効果が高い。特に、たるみの強いお顔の下半分をより強力に引き締めることで、上下のバランスが改善し、リフトアップしたように見えます。
注意
フェイスラインやあご下の引き締めには強いけれど、ボリュームを出す治療ではない。お顔の中心部分にはあまり強い効果は出しにくい。
ヒアルロン酸
注射のみのお手軽な治療で、注入後すぐに効果を実感できます。お顔の状態に応じて、製剤の種類や本数を調整し、細かいオーダーメイド治療が可能です。
特徴
様々な部位に注入でき、他のたるみ治療と違って顔の中心部分(ほうれい線や目の下など)に効果を出しやすい。
ボリューム改善が主な目的ですが、浅い層に注入することで皮膚のハリを改善したり、ある程度しっかりとした量を注入することでリフトアップ効果をもたらすことも十分可能です。
注意
ヒアルロン酸だけに頼りすぎると、パンパンないわゆるヒアル顔になる恐れがあります。顔の下の方に注入しすぎると、下のボリュームが増加してバランスが悪くなり、たるみが悪化して見える恐れがあります。
-
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸だけでもしっかりと変わります。お顔全体のバランスを見ながら、ちょうどいい注入量で自然な仕上がりをお約束します。
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アクトレスリフト
切るフェイスリフトと比べて圧倒的なお手軽さですが、効果はしっかりと出ます。強力なリフトアップ効果は他のたるみ治療の追随を許しません。
特徴
他の治療と比べて圧倒的なリフトアップ効果があります。ある程度たるみが進んでいる方がしっかりと引き上げたい場合から、少したるみが気になり始めた方が予防的に引き上げたい場合まで、状況に応じて本数や部位を調整してオーダーメイドのリフトアップが可能です。
注意
ダウンタイムが少し必要。ボリューム不足が強い場合はひきつれの原因になったりしやすいので他の治療との併用が必要になることもあります。顔の外側から糸で引っぱるため、内側(ほうれい線、目の下など)はリフトアップ効果が少ない。
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ミントリフトミニ
「しっかりとした引き上げ」「持続力」を保ちながら、術後のひきつれ感などがほとんど出ない当院大人気のリフトアップ手術
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大事なことは
上記の施術説明でお分かりのように、全てに万能な施術はありません。どの施術にも、得意分野と不得意分野があります。
どれか一つだけの施術でももちろん効果はありますが、一つの施術にこだわりすぎると、効果がイマイチ出にくかったり、逆に不自然になったりします。
ですので、たるみの3要素のバランスを考え、組み合わせて治療を行っていくことが大事です。
例①
下垂が強い方は糸のリフトでしっかりと引き上げ、ボリュームが足りない部分はヒアルロン酸で補う、今後のたるみ予防のためにウルトラセルQプラスを継続して受けていく。
例②
ボリューム不足が目立つ方は、まずヒアルロン酸で足りない部分を補い、お顔全体をウルトラセルQプラスで引き締める(もしくは糸のリフトで引き上げる)
例③
少したるみが気になってきたというような方は、最もたるみの出やすいお顔の下(あご下やフェイスライン)をウルトラセルQプラスで引き締め、その後状況に応じてボリュームが足りない部分をヒアルロン酸で補っていく。たるみが進んでくるようであればどこかのタイミングで糸のリフトを行ってしっかりと上げる。
とは言っても、どの施術も価格的にはそれなりのものなので、やみくもに受けていくのではなく、
- 現在の状態、今まで受けてこられた治療内容
- ご自身でお悩みの部位
- 医師の目から見て、改善するとよさそうな部位
- ご予算
などをもとに、優先順位を決めて治療を進めていくと、より効率的に(予算的にも効率的に)受けていただけます。
終わりに
たるみが気になるとカウンセリングに来られても、どこがどうなってて・・・とか、ご自身では分析できる方はまずいらっしゃいません。
まずは一度カウンセリングにお越しいただき、そこでお顔の状態を客観的に評価し、最適なご提案をさせていただきます。
カウンセリングは無料ですので、ぜひお気軽にお越しください。
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