術前と術直後の比較で、眉下切開の特徴を説明していきましょう
切開するデザイン
基本的に、眉下切開はこのような形の切開になります
眉毛の下ギリギリを切除するラインをデザインします。ラインからはみ出ている眉毛は切除側(取ってくる側)につけます。
この、眉毛ギリギリ~少し眉毛が生えている部分も切除、というのがポイントです。
眉毛から傷が離れてしまうと、傷がものすごく目立ってしまうのです。
赤で囲んでいる部分を切り取ってきて、縫い合わせるのです。
外側の方がたるみが強いので、外を幅広めに切開します。
たるみの程度、たるみの部位などによって、切る長さや形を細かく調整します。
この方は内側もたるみがありそうだったので、内側(目頭側)の皮膚も少し切り取るデザインにしています。
術直後の変化
術前
術直後
術前と術直後で結構印象は変わりました。この段階ではまだ、変わりすぎの状態です。ここから腫れなどが引いていくにしたがって変化してきます。
どのポイントが変わったでしょうか?
① 額のしわが薄くなった
眉毛を上げて目を開ける必要がなくなったので、眉毛が上がっていません。それによって、額の横ジワも既にかなり改善されています。
② 眉毛の形が変わった
目が開けにくい方は、眉毛を上げて目を開けることが多いですが、眉毛は外側の方が上がりやすいため、術前は「へ」の字のような形になっています。
眉毛を上げなくても楽に開けられるようになると、眉毛の形も「へ」から「ー」へと近づきます。
局所麻酔の影響で、まぶたの上がポコッとなっていますが、術前と術後で、既に眉毛の位置、眉毛の形が全く違うのがわかりますね。
③ 目と眉毛の距離が近くなった
眉毛を上げなくても目を開けられている証拠として、眉と目の距離がぐっと近くなっています。
もう一度、術前と比較してみましょう
さらにこんな効果も
目が開けやすくなる実感
眉下切開では局所麻酔を結構広い範囲に使うので、術直後はまあまあ腫れるにもかかわらず、「目が開けやすくなった!」と術直後から皆様おっしゃいます。
眉下切開は美容外科の手術であり、あくまでも見た目を改善するのが目的ではありますが、ご自身で、目が開けやすくなるという実感をしていただけるのは術者としてうれしいポイントです。
術前は、頑張って目を開けてこの大きさですが、術後は楽に目を開けてこの大きさです。
どちらの写真も、特に意識をせずに普通に目を開けていただいている状態ですが、術前は・・・
頑張って目を開けてる感
が結構伝わってきますが、術後は・・・
余裕で目が開いてる感
が伝わってきますね!!
そして、その実感が
手術直後から
というのも大きなポイントです。
通常の上まぶたの手術(埋没法や切開二重手術など)は、腫れていると目が開けにくく、腫れが引くに従って徐々に開くようになってくるのですが、眉下切開は直後から開けやすい実感があります。
術後3日目ぐらいあたりまで一時的に腫れが強くなることがありますが、その後の回復は早いです。
目の大きさ
そして、最大の注目ポイントは、目の大きさです。
術前と術後で、目の大きさがほとんど変わっていません。
術前から術後6か月までの変化を、目だけ見てみましょう
術前
術後1か月
術後3か月
術後6か月
外側の皮膚が被さってくるのが改善していますが、二重などの手術と比べると、変化は少なめです。
手術をしたけど、周りの人に気づかれない、という方も結構おられます。
しかし、この控え目な変化、極端に印象を変えない、というのが眉下切開のもう一つの最大のメリットです!
という意見もあるかもしれませんが・・・
術前→術後6か月を比べてみましょう
この変化をどうとらえるかは、人それぞれかもしれませんが、写真を並べてみると、実に自然に、しかししっかりと変化しているのがわかると思います!
この方はもともと一重ですが、二重の方であれば、二重の幅が変わる、ラインの形が変わる、などの変化が出ます。
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