前回の記事で、目の上のたるみを取る手術として、眉下切開を紹介しました。
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目の上のたるみを取る方法は、眉下切開以外にもあります。
全切開二重手術によるたるみ取り
もともと二重の方の場合、あるいは二重を同時に作る場合は、二重の線に合わせて切開をしてたるみを改善する方法もあります。
当院では、全切開の際にたるみ切除が必要な方には(追加料金なしで)行っています。
このような形で、たるみを取りたい幅の分の皮膚を切り取ってきます
アイプチなどでまぶたの皮膚が伸びてしまっている方や、加齢で皮膚がたるんでいる方が全切開の手術を受けられる場合、このような方法をとることが多いです。
通常の全切開と比べると、余分な皮膚を切除できるため、スッキリとした二重を作りやすくなります。
しかし、たるみ改善という点で考えると、眉下切開には及びません。
なぜでしょうか?
眉下切開によるたるみ取り
眉下切開ではこういう感じで切開をします
(なんとなくの絵なので、切開の細かいデザインは人によって違います)
眉下切開の切開ラインは、眉毛の下ギリギリを切除するラインをデザインします。ラインからはみ出ている眉毛は切除側(取ってくる側)につけます。
そして、眉下切開では、たるみの程度に合わせて切る幅を広い範囲で調整することができます。かなり控えめな方では5,6ミリ、たるみが非常に強い方では10ミリ以上の幅で切開してくることもあります。
全切開と眉下切開の切除幅がこんなに違うのはなぜ?
たるみ取り併用全切開
眉下切開
最大5ミリまでの全切開と、10ミリ以上も可能な眉下切開では、既に勝負アリです
たるみを取る力では眉下切開に軍配です!
なぜこうなるのでしょうか?
まぶたの厚さ、中の筋肉、脂肪の量などは、まつ毛に近い部分(下の方)ほど薄く、眉毛に近いところ(上の方)ほど厚くなってくるという特徴があります。
<たるみ取り併用全切開の場合>
5ミリ切除の場合の図で示した①と②は、皮膚やその下の組織の厚みはそれほど変わりません。ですので、最後に①と②の部分を縫合したとしても特に問題になることは少ないです。(実際は、5ミリでもギリギリ限界です)
<眉下切開の場合>
眉毛の下部分では、10ミリ程度幅を取って皮膚を切除してきても、実は①と②の厚みはさほど変わりません。なので、縫合しても段差などが生じる可能性はまずありません。
では、もし、10ミリ幅でたるみ取り併用全切開を行った場合はどうでしょう?(現実的には行いませんが)
①と②を縫合しようとしても、①と②では結構厚みの差があります。
まぶたは、まつ毛に近い部分(下の方)ほど薄く、眉毛に近いところ(上の方)ほど厚くなってくるため、
厚みのある①と、薄い②を縫合すると、当然厚さの差が、傷の部分の段差となって現れてしまいます。
段差があると、目を閉じた時に傷の段差が目だったり、目を開けた時に食い込む感じが強く出たりするおそれがあります。
まあ、切れと言われれば、ただ切るだけならもちろん切れないわけではないですが・・・先ほどの段差が強くなる、という理由以外にも
- 二重の線より完全に長い傷になり、傷の外側まで完全に丸見え
- 術後の眉毛の上げ具合によっては、二重のラインがガタガタになる
などの問題点も発生します。
以上より、たるみ取り併用全切開では、(僕は)5mm以上は基本的に幅を取りません。
眉下切開と全切開との決定的な違いとは
目の上のたるみをしっかりと改善するという点においては、眉下切開が優れているということはお分かりいただけたと思います。
ただ、最初のカウンセリングのご希望内容は「二重にしたい」でした・・・
眉下切開では二重になりません
(もともと狭い二重が少し広くなりますが、二重の幅を自由に変えることはできません)
ですので、二重にするには、眉下切開以外の方法を追加する必要があります。
一つの手術で二重作成とたるみ取りを行うことができる
眉下切開二重にする手術を追加で行う必要がある
これが決定的な違いです。
ここで、お客様のご希望は二つのパターンにわかれます
- 二重にしたらたるみが取れて目が開けやすくなると思っていた。でも、特に二重になりたいというわけでもないので、眉下切開だけを受けます。
- 二重になりたいので、眉下切開+二重にする手術、または、全切開を受けます。
ということで、最初にご紹介したこの方に戻ります
二重の手術もご希望でしたが、たるみが結構強い状態でした。
上記で説明した内容に基づき、カウンセリング時にしっかりとお話をしました。
そして、たるみ取り併用全切開ではなく、まず眉下切開だけを行う方針に。
眉下切開の術後の状況を見て、二重になりたいとなった場合は二重手術を行いましょう、ということになりました。
術前
術直後
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眉下切開
加齢とともに二重が狭くなってきた場合や、腫れぼったいまぶたをすっきりとさせたい場合、眉下切開法がオススメです。
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